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中高年向け婚活パーティの出口で美魔女が出てくるのを待つ中年ナンパ師

立食形式の中高年向け婚活パーティがある。
場所は渋谷にある東武ホテルの巨大なホールで、なんと参加人数は驚きの150人以上。都内でも指折りの大型婚活パーティだ。 
現在、ここが入れ食い状態になっているので、世の中年オッサンに強くオススメしたい。 
なにせ、他に参加する男はイモっぽくて冴えない奴が多いので、普通に女性と会話できる能力さえあれば、連れ出すことは容易なのだ。 
ただし、少しばかり欠点もある。第一に女の年齢層がかなり高い。女性参加者の多くは60才前後。中には40才くらいの美魔女もいるが、それは全体の数パーセントで、ほとんどは厚塗り化粧のオバハンばかりだ。 
第二の欠点として、料金が高いことが挙げられる。 
男性の参加費は7千円。超高額ってわけじゃないが、必ずしも美人がくるとは限らないのに、この金額は少々痛い。出てくる料理も、格安居酒屋のコースと変わらない粗末なものばかりだし。
これらの欠点をどうすれば解消できるのか。熟慮を重ねた結果、とっておきの秘策を思い付いたので、この場を借りて発表したい。その秘策とは、パーティの終了間際を見計らい会場に行き、出てきた女に声を掛けるという手法だ。 
つまりは参加費を支払わずに女だけを横取りしようってわけだ。単純明快でしょ?
なにせ150人も参加するパーティなので、終了時間には出入り口が人でごった返す。これでは誰が参加者で、誰がホテルの利用者かの区別なんか到底できない。
そこで、参加者と思しき女性の中から目についた美魔女だけを狙って声をかけていくのだ。
誘い文句はこんな具合。
「さっき、会場で見かけたんだけど、タイミングが悪くて声をかけられなかった」
「よかったら、親睦を深めに軽く飲みに行かない?」
実際、会場内にいる人数も多いので全員と話ができるわけじゃない。そのため真実味があるようで、嘘だと疑う女は一人もいない。 そもそもが中高年なので、いちいち顔を覚えていられるほどの記憶力もないし、酒が入っているから誰も気にしないのだ。 
何度かこの方法を試してみて気が付いたのだが、俺以外にも、同じやり方で女に声をかける男を発見した。
それも一人ではなく複数人。
お決まりの4、5名が、終了間際になるとゾロゾロと集まってくる。彼らはそれぞれこの会に参加する女を狙っているらしい。 
その中の一人と仲良くなったので、情報交換をしたところ、そいつは金を払わずパーティの中まで侵入することもあるという。 
この会場のホールには喫煙所がないので、タバコを吸うには中庭まで出て行かなくてはいけない。そこで女に話しかけて、一緒にパーティ会場に戻れば、係員に不審がられることもなく、入れてしまうとのこと。なんとも大胆不敵な奴だ。
終了間際に集まってくるのは、ナンパ目的の男だけではない。
なんと先日、一人の女性がパーティ終わりを待っているところを見つけた。外見はケバ目の茶髪熟女だ。
最初は中にいる女友達でも待っているのかと思っていたが、パーティが終わるやいなや、会場から出てきた男たちに声をかけていたので腰を抜かした。しかも狙うのはうつむきがちな地味男ばかり。
どうやら彼女は立ちんぼで、このパーティで上手くいかなかった男を狙っているらしい。もちろん有料で。 
こんな風に得たいの知れない奴らが集まる婚活パーティ。お時間がある方は終了間際に覗いてみてはいかがだろうか。

色も欲も絡まない日常のヒトコマ・女性の働きぶり、佇まいに魅力を感じるようになってきた

女性の働きぶり、佇まいに魅力を感じるタイプだ。

独身だったりしたらまずルックスやスタイルに目がいくもんだし「いいコだな」といぅのも恋愛と直結するのが自然かもしれない。

ぼくだって、以前はそんなこと思わなかったもんだ。いくら好感度が高くても、好みのタイプでなきゃ何の興味も持てなかった。しかし、既婚の男になったいま、とらわれることなく人を見ることができるようになってきた。

上っ面のかわいさや色っぽさで、頭までのぼせ上がることはない。そして、ここへきて逆にクローズアップされてきたのが、目立たない存在だが、日々の暮らしに潤いというか、気持ちの良さを与えてくれる「いいコ」たちなのだ。となれば、いったいどんなコなのか知りたくなるのが人情。単なる客と店員だとしても、しばしば顔を合わせているのだから、まんざら知らない仲じゃない。

まして、ナンパしようとか愛人になってほしいなんて下心がないなら、気楽に声はかけられそうだ。できれば駅前でお茶でも飲みながら話でもしてみたい。ハタチくらいのコだと話がかみ合わないよぅな気もするが、それはそれ。なにせ相手は「いいコ」なのである。大丈夫、きっと話は弾むは何の問題もない。ホームドラマではごくありふれたシーンだったりする、色も欲も絡まない日常のーコマ。

考える限りにおいてはだと思う。だが、これができそうでできないのである。やましいところはないのに、心のどこかが萎縮してしっのか、声がかけられないのだ。最初に「いいコだなあ」と思ったのは、新聞配達の女のコだった。雨の日など、濡れないように気を遣ってポストに入れてくれるし、やたらと感じがいい

いまどき貴重な、気持ちのいい若いこと思った。で、1年ほどたったある日のこと。休んでいたら、ひとりでやってきたのである。誰かと待ち合わせている様子はない。夕刊配達までの時間つぶしらしく、所在なげに隣の席でぼんやりしている。明らかにヒマそうだ。話をするタィミングとしては最高といってもいい。

ぼくは「こんちわ」と声をかけようとした。ところが、その一言が出ないのだ。それどころか、急にドキドキしてしまい、慌ててスポーツ新聞に熱るフリをする

挙げ句の果てには、なんだか居づらくなり、逃げるように店を出てしまつた。ナンパと間違われそうで、ビビッてしまつたのだ。声をかけたせいで気まずい雰囲気になるのなら、しらんぷりでやごして可もなく不可もない関係を保ちたい。下心もないのに、平穏な日々の暮らしにリスクを持ち込むことはない。

「あの人、ちょつとヘン。気持ち悪い」なんて噂になつたら困る。ぼくはそんなふうに考え、保身に走つた。おかげで警戒されることもなかつたが、名前すら知ることができないまま、いつしか彼女がぼくの家に新聞を配達することもなくなってしまった。

だけじゃない。きびきびした働きぶりが気に入っていた中華屋のバィト?笑顔が愛くるしい花屋の店員も、「いいコだ」と思いつつなんらアクションが起こせないまま、どこかへ去ってしまった。情けない話である。

郵便局は住宅街にあって客が少ないせいか、どのも愛想がいい。用紙の記入がわからなければすかさず教えてくれたりするし、老人客にもほどょく気を遣うなど、親切な仕事ぶりであることは、通い始めてすぐに気がつぃた。一度など、切手を大量に持ち込んで交換してもらったら、間違いをしたらしく、その日のうちにポストに不足分の切手と詫び状が入っていたこともあった。

たまに他の局にいくと、違いに驚くほど、ていねいなのである。なかでも、ぼくが抱いているのはの佐藤さん仮名。いきなり名前をチエックしてしまったが、名札をつけているから誰だってわかる。自慢にならんね。先輩に混じるとスムーズさには欠けるものの、初々しさが残っていて雰囲気がさわやかだ。この、さわやかさというヤツは営業スマイルなどでいくらで出できるが、佐藤さんのは別である。なにせこっちはしよっちゅう仕事ぶりを見ている。ボケが始まった老人の応口ぅるさいオバサンとの会話、ルールを守らない客との接し方〇ちよつとしたところにが出るものなのだ。佐藤さんはどんなときにも面倒がらずに客の相し、自分にミスがあればに謝り、どんな客でも分け隔てをせず、「ありがとうございます」の一言も、忘れることがない。まさに、けなげと言えるほどの「いいコ」ではないか。美人というわけではないけれど、人をホッとさせるところがある。

お見合い婚活パーティー必勝法はカップルになりたがらないことだ

カップリングパーティでこんな奇妙な光景を目にしたことはないだろうか。
数少ない上玉女が、多くの男性陣に囲まれ人気を一人占めしておきながら、最後は結局誰ともカップルにならずに帰ってしまうシーンだ。
さらにこんな妙な経験もあるだろう。幸運にもカップルにはなれたけど、その日はメアド交換だけで終わり、後でメールでアポろうとしても煮え切らないような返事ばかりでそのままフェイドアウト・・・。まさにパーティあるあるのトップ項目に来そうな現象だ。
しかし、これらの出来事を不思議と感じるのは、俺たちが男だからだ。俺がこれから公開するパーティ必勝法は、この男目線をいったん忘れ、女側の身になってようやく編み出されたものだ。カップリングパーティで多くの女が思いがちなことがある。それは、
「これならカップルにならなくてもいい」だ。
どこのパーティでも採用されている、あの慌ただしいだけの回転寿司形式の会話システムを延々と繰り返すうちに、男たちを恋愛対象としてまともに考えられなくなってしまうのだ。
初めまして。お住まいは。職業は。趣味は。時間がきたのでさようなら。はい、次の方、初めまして。お住まいは。職業は・・・。
席を移動していく男たちよりも、同じ場所に座り続ける彼女らの『繰り返し感』は強い。メモってはいても誰が誰だかわからなくなる。
結婚願望の強い35オーバーの女なら、年収や会社名をチェックして識別の目安にするだろうが、一般の女はこの時点で頭がこんがらがってくる。 結局、フリータイムでさらに3分ほどしゃべろうと、イケメン男から猛プッシュされようと、気持ちは能動的になっていかない。がっつく男たちをどこか冷めた目で見ている。

――わざわざカップルにならなくてもいいし、カップルになってもいいけど、別にどうしてもってわけじゃない――
冒頭の珍現象が起きるのはこのせいだ。飲み会だったら性格もわかるのに
以上を踏まえて必勝法を。
まず最初の回転寿司タイムの前半3人ほどの女の子は、通常のトークで軽く流す。そして4人目あたりからの会話はこうだ。
「なんか1分ほどしゃべったくらいじゃ、相手がどんな人なのかわかんないね」
このシステムに馴染めない男を演じるわけだ。女もすでに3人ほど短時間トークを終えているので、同じことを感じ始めている。

「そうですよね。なんか目まぐるしくて混乱しちゃいますね」
「こんな堅苦しい形式にしないで、飲み会にしてくれたら性格とかわかりやすいのにな」
たいてい、そうですよね〜と笑顔で返ってくるので、とぼけたキャラでこう切り出す。
「もう今から飲みに行こっか」
もちろんOKのはずがない。パーティはまだ途中なんだし。 

しかし会話はこれで十分だ。ルックスや年齢ではなく、飲み会のようなくだけた場で人の内面を知りたがる、つまり私と同じタイプの人なんだわと伝えるのがこの場での目的なのだから。以降も回転が終わるまで、同じトークを続ける。もちろんどうでもいい女は適当に流すまでだ。もし最初の3人にタイプがいるなら、フリータイムで「飲み会にすればいいのに」トークをしにいこう。なんか話しやすい子で良かったよ
パーティ終了間際、一応タイプの子の番号を書いたところで、めでたくカップルになる
ケースはそうないだろう。例の「飲みに行こっか」トークのときに「終わってからならいいですよ」と返事があったなら話は別だが。
かくしてパーティが終わればいざ本番だ。会場の外で待機し、カップルになれなかった女(タイプの子もまず余っている)の背後から近づき、横に並んで歩きながら声をかける。俺がいつも使うのはこのセリフだ。
「ういっす、なんかしんどかったね。このあと反省会でもしよっか」
あなたが気に入ったからとか、もっと話したいからといったスタンスではない。それはキモがられる。 あくまでパーティ形式に馴染めなかった者同士として、軽いノリを心がけるようにしたい。3人に声をかければ1人は捕まるだろう。
お茶なりアルコールなりで1時間ほどつぶせば、そこで初めて好意らしきものを伝える。「さっきはどんな人かあんまりわからなかったけど、なんか話しやすい子で本当良かったよ」
忘れてはならない。あなたは内面を重視する男なのだから、ここで喜ぶべきも相手の性格についてだ。以上、ここまで来ればもうなんとかなるだろう。

スナックでモテる服装と女の子との接し方・酒の飲み方・歌う曲

女性のいる飲み屋はいくつになっても楽しいもの。ことスナックという場においては、シニア慣れしたホステスが多く、私たちが気持ちよく飲めるように気を遣ってくれたり、ちょっとした色事の真似なんかもあったり。
だからスナック遊びはやめられない。そんなスナックを最大限に楽しみ、なおかつホステスからモテるうえに、お持ち帰りまでをも達成している「スナックの達人(60才、関西在住)」に、遊び方のコツやふるまいを学ぶとしよう。スナック遊びを始めてウン十年。若いころから様々な店に通っていることもあり、自分の中でなんとなく、ホステスにモテるためのイロハを確立できたと自負している。
自分なりの経験をもとにした話なので万人にとって有益かどうかはわからないが、ちょっとでも参考になればありがたい。まず、スナックに行くときには服装に気をつかうことが重要だ。スナック通いをしている人ならわかるだろうが、客の多くは仕事帰りの作業着で来ていたり、パジャマかどうか区別のつかないヨレヨレのジャージ姿だったりする。これではいくら酒の飲み方がキレイで話が面白くても、ホステスたちが本心から「この人イイかも」と思ってくれるはずなどない。
まずはちょっとでも、男として見てもらえるような工夫が必要だ。そこでワタシは、『しまむら』『アベイル』といったファッションチェーンでコーディネートをする。ここなら無難で、かつ安価に、まあまあ見栄えの良い格好を調達できるのだ。
ポイントとしては、まずはハットから決めること。しまむらには中折れハットが2千円前後で売っており、一見すると安物には見えないクオリティだ。これをまずは決めて、それに合うようにシャツ、また黒かベージュのスリムパンツをそろえれば、他のスナック客とは一線を画す見た目に変身できる。上下そろえて5千円程度おさまるので、一式買っておけば良いだろう。
ホステスからの反応は明らかに違う。そもそもワタシも、最初はスウェット姿で店に通っていたのだが、あるときこれを着ていったら「オシャレやねえ、どこのデパートで買ったん?」と言われるほど。
初めて行く店であれば、まるで紳士のような扱いをしてくれるので、クタクタな格好よりは100倍モテ要素がアップすると断言できる。ついでに、しまむらでは財布を買っておくのもオススメだ。
ボッテガヴェネタ風の長財布(2千円ほど)をお会計のときに出すと、一様に興味を示してくれる。服装を変えることで、「ちょっと洒落た、小金を持ってそうなオジサン」を演出することが狙いだ。店内でのふるまいも、ワタシなりに決めたものがいくつかある。まずは酒の飲み方だ。
1セット3千円などといった料金体系のスナックなので普通にそれで入店するのだが、女の子の飲み物は別料金となることが多い。そこで、ホステスが席にやってきたらすかさずこの一言だ。
「素敵な子で良かった。一杯だけごちそうさせてよ」嬢から要求される前に「一杯だけごちそうさせて」当たりまえのように思われるかもしれないが、思い返してみてほしい。皆さんは、女の子のほうから「一杯いただいてもいいですか?」と言われてから飲ませていないだろうか。
ワタシの経験からすれば、(店で知り合って付き合いが続いたホステスたちいわく)自分から女の子にお酒を飲ませるその姿勢に感動した、と言われることが多い。ケチケチした感じもなければ、女の子を気遣っている雰囲気が出せる、魔法の一言といえるだろう。
で、いざこれをやってみると、最初に「一杯だけ」と言っただけあって、嬢彼女らは二杯目以降、ハウスボトルを飲んでくれる場合が多い。意外と金もかからず、男の度量を見せられる言葉だと自画自賛している。
会話に関しては、無理に取りつくろう必要はないだろう。たとえば大企業の役員だとか、そのように自分を大きく見せるのはボロが出るうえ、疑いの目を向けられる可能性もある。素直に、年金暮らしだとか、貯金を切り崩して暮らしてるとか伝えるだけで良い。なんせ格好とそれまでの飲ませ方で、ホステスたちは勝手にこちらを気品のあるオジサンだと勘違いしてくれているのだから。
スナックと言えばカラオケだが、ワタシはここでも大多数の客を反面教師としたふるまいを心がけている。まず、一人で唄う曲は入れない。これ、他の客を観察していると良くわかるのだが、一人で音を外しながらカラオケしている客は、どうしても滑稽に映るものなのだ。よほど歌唱力に自信があるなら別だが、無様な姿を店全体にさらすのは得策とはいえない。
そうなると女の子とデュエットをするという選択になるわけだが、ここでもコツがいる。歌唱力の低さが際立つようなバラードは選ばない方がよいだろう。
『愛が生まれた日』や『銀座の恋の物語』はさけておいたほうが吉だ。というわけでワタシ的オススメナンバーワンは、『ふたりの愛ランド』だ。石川優子とチャゲの明るい曲調は、ある程度ヘタな歌声でもごまかしがきく。ここでもうひとつ注意しておきたいのが、手を握ったり、肩を抱いたりするのもNGという点。その他大勢のセクハラ客とは、きっちり差別化をはかっておきたい。
初めての店でこれまで紹介してきたような作戦を行いつつ、ホステスと連絡先交換をしておく。そして以降に通うときは、「行くたびお小遣い」を続けるのがワタシなりの好印象付けテクだ。小遣いといえど、その額は毎回1千円程度で構わない。
金額の大小ではなく、「この人は来るたびに お小遣いをくれる人なんだ」と刷り込むことが重要だ。会うたびにお金をくれる優しいオジサンとはすなわち、彼女らにとっては会っても損がない人、つまり会うことでメリットがある人物と思われることを意味する。これを重ねていくことで、「今度は外でご飯でも食べようか」と誘うことのハードルが低くなる。
外で会うことを続けられれば、お付き合いのような関係が続けられるのもすぐそこだ。こうして「ちょっと金を持っていそう」で、「オシャレにも気を遣っていて」、「エッチじゃない人」になりきることで男女関係が見えてくる。
ワタシの場合、最悪はお小遣いをあげるから一晩付き合ってといった裏技を使うこともあるが、これも行くたび小遣いを徹底していることで、お金を受け取ることの抵抗感を軽くさせているから成功するのだろう。

水族館パーティー・鬼ごっこお見合いパーティ・いろんな婚活パーティーに出てみた

独身43才の先輩と一緒に昼ご飯を食べた。こんな40男にだけはなるまいと反面教師にしている先輩だ。食べ終わったころ、先輩にメールが届いた。
「おっ、地元で合コンしたときの女子からだわ」
なんでも田舎の女性が、いま仕事関係で上京しているらしく、お茶でもしようと誘われているらしい。
「でもこの子には興味ないんだよな。友達でも呼んでくれればいいのに」
その女性の、東京在住の女ともだちもまじえて楽しく遊ぼうという魂胆だ。田舎から来てる子にそんな合のいい友達いるわけないだろうに。
「おっ、友達呼んでくれるって! 行こうか!」
ふーん。でもこの流れなら、2対2で遊んだとしても、オレに回ってくるのは、興味のないほうの子ということになる。興味ないってことは不美人なんだろう。気が乗らない。しかし街のクリスマスムードが背中を後押しした。この際、容姿どうのこうの言ってる場合じゃない。先輩を車に乗せて、彼女の待っている渋谷へ向かった。渋谷で待っていたのは、小柄で結構カワイイ女性だった。しかもはち切れんばかりのボイン! いいじゃないか! 

タイプタイプ!女ともだちが合流するまで、とりあえず3人でお茶をすることにした。彼女、久美ちゃんは30才。仕事の関係でちょくちょく上京しているらしく明日帰るまでの時間が空いたので先輩に連絡してきたようだ。見た感じ、先輩と久美ちゃんは単なる友人関係でしかなさそうだ。さっきも「興味ない」って言ってたし、オレが狙っても問題なかろう。神様はクリスマス前にプレゼントをくださったのか。
「ともだち、いつ来るの?」
先輩がしきりに気にしている。確かにさっさと来てくれて、別々にわかれてしまったほうがこっちとしても都合がいい。
「まだ連絡ないですね。もう少し待ってください」
久美ちゃんが屈託なく返事する。それを聞いて先輩はツマらなさそうだ。ここはオレが盛り上げねば。
「久美ちゃんは彼氏いるの?」
「いえ、ずっといないんですよ」
「え、どれくらい?」
「んーー、だいぶいないですね」
 こんな巨乳でも長年ごぶさただなんて、もったいない話だ。
「へえ。でも頻繁に上京してるなら、オレたちと遠距離恋愛もできるよね」
「ハハ、赤澤さん面白いですね。会ったばかりなのに」
「うん、会ったばかりだけど、ほら、もうすぐクリスマスやし」
「そうですよね〜。ひとりは寂しいですよね」
 そうだろう、そうだろう。1時間ほどお茶するうちに、久美ちゃんの女友達が来れないことが判明した。先輩の落ち込みたるやハンパない。さあ、どうしよう。久美ちゃんは今夜、渋谷のホテルに泊まる予定だ。いま時刻は夕方5時。先輩がさっさと帰ってくれれば、この後の時間は2人きりでゆっくり過ごせるのだが。あわよくば宿泊先におじゃまできるかも。
「じゃあドライブしながら東京案内でもしよっか」
「え、いいんですか?」
「うん、オレも暇やし。先輩はなんか用事あるんですよね?」
 あんた、43才にもなるんだから、このサインぐらいわかってくれよ。
「いや、別にないけど。ドライブいこっか…」
 …このオッサン、なんにもわかってないよ。おじゃま虫め。渋々3人で車に乗り込んだ。久美ちゃんが助手席に、先輩は後ろだ。しかしこの子、本当に胸が大きい。小柄なのにこのオッパイは反則だろう。つい見とれてしまい、運転が雑になってしまう。外苑前の銀杏並木、六本木ヒルズ、晴海埠頭。キレイな夜景をめぐるうちに、隣の久美ちゃんの表情がうっとりしてきたように見える。
「なんか東京っていいですね」
「そう?」
と、トボけてみたが、今日のドライブはこの台詞を導くためのものだったと言ってもいい。東京ってステキ↓またこんなデートをしたい↓お付き合い、という流れを作り出すのだ。
「またクリスマス前に来るんですよ、東京」
「え、じゃあまた会おうよ」
「ははは」
「いや、ほんとにまたドライブでも
しようよ」
「うーん、時間が合えばですかね。
でも東京いいですよね。飛行機が近くに見えて」
「飛行機好きなん?」
「はい。どうですか?」
「うーん、俺は嫌いやけど」
うっかり本音を言ってから後悔した。ここは「好き」にしておいたほうが良かったか。
「え、そうなんですか…」
「いや、嫌いっていうのは揺れるのが怖いだけで…」
「……」
「見るのは別に嫌いじゃないし」
「……」
 黙ってしまった。なんだよ、そんなくらいでスネなくていいじゃないか。さて今夜の締めは、いつかイイ相手ができたら連れて行こうと考えていた、隠れ家的な居酒屋だ。バックシートで眠りこけている先輩もそろそろ帰るだろうし、なんとかここでキメたい。
「じゃあ、ご飯でも食べよっか」
「はい」
「先輩はもう帰りますよね?」

後ろからぼそっとした声が聞こえる。
「え、俺も腹減ったけど」
 ここまで気が利かないからこそ、この人は43にもなって独身なんだろう。とことん駄目なおっさんだ。渋谷の隠れ家居酒屋で3人で飲み始めた(オレはお茶)。まだあきらめきれないのか、先輩が言う。「ともだち、今からなら来れたりしないかな?」
「ああ、ちょっとムリかも…」
「でもメールしてみてよ」
「うーん、たぶん無理だと思いますよ」
 久美ちゃんが困ったような泣きそうな顔をしている。しつこいんだよ、おっさん。そうこうするうちに食事も終わり、先輩がトイレへ立った。ついに個室で2人きりだ。
 久美ちゃんが口を開く。
「気づきました?」「え、何を?」「ああ、なら良かった」「え、なになに?」「……」
 こちらを見ていた目に、急に涙があふれだした。どうしたんだ?
「どうしたん?」「…あの人、ぜんぜんわかってくれないんですよね…」
「あの人って先輩?」
「はい…私が好意持ってること知ってるはずなのに」
 涙が頬をつたっている。なんだよ、そうだったのかよ。だからわざわざ連絡してきたんだ。車での「また東京来る」発言も、後ろの先輩に聞かせてたのか。今日のおじゃま虫はオレだったのかよ。先輩がトイレから戻ってきた。巨乳ちゃんの気持ちなどお構いなく、友達を呼べ呼べとしつこかったこんな男なのに、それでもオレより上だというのか。はぁ。なんだ、この徒労感は。結構ガソリン代もかけて走り回ったのに。会計が終わり、寒い路上に出たところでオレは言った。
「じゃあオレは車で帰るから、久美ちゃんは先輩にホテルまで送ってもらって。そんじゃ」
悔し涙をこらえ、精一杯、気をきかせてやった。これが男ってもんだろう。まるで寅さんだ。それにしてもこの後、なんだかんだであの巨乳を先輩が揉むのかもしれないと思うと気が気でならないオレだった。

モテたいためにパーティーに行くもこっぴどく敗戦

お盆に大阪に帰省した。今や母親は、奇っ怪な生き物でも見るような目でオレを蔑んでくる。
「あんたはどうせ結婚できひんやろ」「……」
「今ちゃんも岡村も結婚できひんし、あんたも無理や」
なぜ芸人と並べるのかわからないが、とにかく母親ももうあきらめているのだろう。39才にもなってカノジョの一人も紹介したことのない息子のことを。この悔しさを晴らすため、地元の友人(既婚者)と一緒に琵琶湖の湖水浴場へ向かった。友人いわく「あそこは関西の若い子が全員集まっとるから選びたい放題やで」とのことだ。もうこうなればナンパでも何でもやってやる。現地の砂浜は、確かに若い子が多かった。男女ともに10代〜20代だらけだ。しばらく様子見してから、うろうろ歩き回り、タイプの2人組に声をかけた。
「おっさんら、何してんの?」「こんにちは」
この最初の行動がマズかった。工業高校を中退したばかりのようなガキども数人に囲まれてしまったのだ。
「おっさんら、何してんの?」「何ってなんでもないよ」「は? 俺らのツレに声かけてたやん」
「あー、ごめんごめん」「はよどっか行けや」
 多勢に無勢。いそいそと浜のすみっこのほうに引き返し、それからはずっと湖を眺めることになった。「赤澤、この歳でこんなとこでナンパやってるやつなんておらへんな」「そやな」
「結婚せーへんの?」「その前に彼女見つけんと…」「それもそやな」
 高校を中退して肩にタトゥーを入れてるようなヤツらが晴れやかな青春を満喫し、将来のために我慢して暗い青春を送った者が、あいかわらず暗い日々を過ごす。なんだ、この無慈悲さは。
 片道2時間もかけて琵琶湖くんだりまで出てきて、砂浜でうちひしがれる一日だった。東京に戻り、鬼ごっこ合コンという奇妙なイベントに参加することにした。以前、お見合いパーティの鎌倉ハイキング版ではさんざんな目に遭ったのだが、今回はそれの鬼ごっこバージョンだ。
 わざわざ鬼ごっこなんてくだらない遊びに参加してまで、男を求めている女なのだから、出会い欲求は相当に高いものと思われる。当日、公営の体育館に集まったのは男女それぞれ15人ほどで、いつものごとく瞬時の赤澤チェックによって、狙いは3人に絞られた。どの子も20代で、そこそこの美形だ。軽い自己紹介タイムのあと、鬼ごっこ開始となった。システムやルールは面倒なので省くが、いわゆる普通の鬼ごっこではなく、2チームによる対戦形式の追いかけっこゲームだ。
 本日の主目的は出会いなのだから、勝ち負けはどうでもよい。しかしゲーム内で多少のアピールはしておくべきだろう。さて、どう動くのが正解か。てなことを考えているのはオレだけのようで、参加者はみんな作戦を立てたり励まし合ったりと、どうも本気の様子だ。アホじゃないのか。
 作戦は決まった。先ほど選出した3人のうち、同じチームになった子、ミキちゃんに集中して話しかけるとしよう。ありがたいことに彼女、Tシャツの首のところがダラリとして、ときおり谷間が見え隠れしている。イコール、スキの多い子だと考えられる。
 鬼ごっこは1時間半ほども行われた。
「オレ、右から攻めるから、左に回ってよ」
「オッケーです」
 だとか
「今の惜しかったね」
「あー、もー悔しいです」
 などと、さわやかな会話をミキちゃんと交わし、印象付けはバッチリ決まった。一歩リードしたことは間違いないだろう。他の男たちは鬼ごっこに夢中で汗ばかりかいているのだから。何をしに来てんだろう彼らは。カップリングタイムがないので、ゲーム後はフリートークで終了となる。すぐさまミキちゃんの元へ走った。
「これから食事でもどう?」
「あー、すみません。明日仕事早いんで」
 現在、時刻は21時。少しぐらいならいいだろうと思うのだが、本人が無理と言うならしょうがない。メアド交換だけして、服を着替え、体育館をあとにした。
〝今日は楽しかったね。また遊びましょう〞
 駅へ向かう途中、メールを打ってみたが返事は来ず、ちょっとすねながら歩いていると、入り口がオープンになっている若者向けの飲み屋に、さっきまで鬼ごっこをしていた男女数人の姿が見えた。
 そしてそこにはミキちゃんの笑顔も…。これはいったい何事なのだろう。明日の仕事が早いんじゃなかったのか。そもそもあの男どもは、いつどこで彼女を誘ったのだ。
(どうせサクラだったんだろ。あの男たちも実はスタッフなんだろ)
 と無理矢理な理屈で納得しようとしたのだが、どうにも気分が収まらず、手コキ付きマッサージですっきり落ち着かせてから家に帰った。ミキちゃんからの返事はまだ届いていない。
39才になって早くも3カ月が過ぎようとしている。ぼやっとしてるうちにすぐ40才になってしまうことは明らかだ。
40ともなれば、さすがに20代は付き合ってくれないだろう。30代前半の子でも二の足を踏むかもしれない。
40という数字はそれほどマイナス材料だと思われる。 
今のオレの皮算用は、29才ぐらいの子との恋愛なので、残された期間はあと9カ月しかないことになる。もはやなりふりかまっていられない。今月は水族館で行われる婚活パーティに参加した。
当日やや遅れて現地に到着したところ、参加者は男女それぞれ10人ほどで、ダンプ松本のような体型の女性が3人もいた。ダンプ率3割。デブは魚が好きなんだろうか。むしろ肉だろうに。
本日のパーティは、男女5人ほどのグループに別れ、水族館をぐるぐる回りながら親交を深めていく形だ。特にプロフィールカードなどはないので、まったく一からのスタートとなる。これはかなりの社交性が必要だ。
魚になどなんの興味もないオレだが、とりあえず水槽を眺めつつ、隣の女子に話しかけてみる。
「へぇ、これって何て魚だろ?」 
その女子には無視され、代わりに同じグループの男が返事をくれた。
「それはタマカイだよ」
まるでさかなクンのような知識を持つこの男、どうやらこのパーティなら優位に立てると目論んでいるようだ。
引き続き館内をゾロゾロ歩く。女たちはどういうわけか男と会話する気もなさそうで、「カワイイ」を連発しながら水槽の中にばかり注目している。何をしに来てんだ?
カリブ海を模した水槽があった。ここでブルジョアぶりのアピールだ。
「カリブ海、行ったことあるけどこんな魚おらんかったなぁ」
隣りの女がこちらを見ずにあいずちをうつ。
「潜ってないからでしょ」
まったく興味を示してくれない。こいつら全員サクラか?

40才、独身で彼女ナシ日本人女性が無理なら対象は外国人女性へと

40才前後、独身で彼女ナシ。オレと同じような境遇の男性は、日々どんなことを考えて生きているんだろう。何か楽しいことはあるんだろうか。オレには、ない。たとえば明日急死したとしても、あまり後悔することはないんじゃないかとも思う。
ああ、生きる希望が欲しい。日本人の女がイヤになってきた。まだ10代の幼い純真な子はいいのだが、20代ともなるとあいつらは本当に生意気で軽薄になりやがる。男を金ヅルとしか考えていなかったり、優しくしてもらって当然と思ってたり。まったく、穏やかで古風なやまとなでしこは、どこへ消えてしまったのだろう。
結果的にオレの志向はガイジンへと向かった。やれイケメンやれ勝ち組だと、メディアに踊らされたアホだらけの日本人より、まだガイジンのほうがマシだと思うのだ。というわけでハロウィン翌日、とあるパーティへと向かった。英語圏の外国人と、英語を学びたい日本人の集まるフランクなパーティだ。「24」のジャックバウワーの娘のような子と知り合いになって、クリスマスを一緒に過ごせれば何も言うことはない。
当日、会場に到着した時点でその場にいたのは、ガイジン男数名と、日本人の男女数名だけだった。ジャックバウワーの娘はおろか、白い肌の女は一人も来ていない。すみっこのイスに座って、しばらく様子を観察することにした。会場真ん中では、ダサダサの白人男に、アホそうな日本の女が群がり、ハウアーユー的なしょうもない会話をしている。なんだろうな、この国辱シーンは。戦争に負けたからこうなるんだよな。
待てど暮らせど、ガイジン女はやってこない。ならばここにいる日本人オトコは何をしているかというと、勇気がなくてガイジンに話しかけられない日本人女を狙って、ちょこまか声をかけているようだ。ハイエナかよ。パーティ開始から1時間が経った。人数は増えているが、メンバーのバランスはあいかわらずだ。きっとジャックの娘もそれに類する子も来ないだろう。もう帰ろうか。
と思ったが、さっきから積極的な動きを見せている男性のことが気になった。背中に英語で「パークアベニュー」と書いたトレーナーを着た50代らしき中年男性で、あちこちの女に果敢に声をかけては煙たがられているのだ。あの人にしてみれば、若い女としゃべる機会などこんな場所しかないのだろう。
その姿を見て、将来の自分のことが頭をよぎった。オレもこのまま行けば、パークアベニューさんのようなウザいオヤジになるのでは。いや、現時点ですでにパークアベニューサイドなのでは。歳をとってからあたふたするのは勘弁だ。
とりあえず今日のところはガイジン女はあきらめて、日本の子と仲良くなっておこう。そんな勇気がわいてきた。どの女もガイジン狂いの尻軽にしか見えないが、よく見れば一人だけ、オレ好みの清楚そうな子がいる。ちょっと声をかけてみよう。缶ビールを片手に、彼女の元へと向かう。
「こんにちは」
「あ、こんにちは」
「どこから来たの?」
「えっ、出身ですか? 京都ですけど」
現住所を尋ねたつもりだったのだが、幸いオレと同じ関西出身ということがわかった。ラッキーだ。
「あ、オレ大阪」
「へえ、そうなんですか」
というきっかけでスタートした会話は大いに盛り上がった。出身高校に関する話題や、探偵ナイトスクープにまつわる話などで、ぐんぐん距離が近づいていく感じがする。日本の子でもこれだけすがすがしい性格だと、上手くやっていけそうだな。彼女、マキちゃんは32才。一人暮らしをしながら、東京の専門商社で働いていて、そのため少し英語の勉強をしたがっているそうだ。
「ふーん。で、彼氏はいるの?」
「彼氏ですか。ビミョーですね」
「微妙?」
「ええ、付き合ってるのか付き合ってないのか中途半端な感じで。だからこんなふうに遊んでるんですよ」
きっとこれはセフレ扱いされてるんだろう。チャンスはあるぞ。
「じゃあライン交換してくれる?」
「あ、いいですよー」
「でもさー、既読にならなかったり、返事くれなかったりとかするんでしょ」
「あー、私そういうのは絶対しないんですよ。断るときははっきり断る主義なんで」
ほう、わかりやすくていいじゃないか。じゃあ交換しましょう。マキちゃんと離れ、また一人でポツンとしていたところ、変な酔っ払い女が寄ってきた。
「アーユー・コリアン?」
「いや、日本人だけど…」
「あら、Kポップスターかと思ったわ」
この酔っ払いおばちゃん、年齢は47才だという。
「あなた、素敵よ。新大久保に行けばモテるよ」
悪い気はしないでもないのだが、韓国人に見えるというのは、この一重まぶたと、出っ張ったほお骨のせいじゃないのか? これって誉められてると考えていいのか?
「あ、ありがとうございます」
「もう本当にKポップスターみたいね」
と言いながら体をペタペタ触ってくるおばちゃん。白人に相手にされないので、次は韓国人狙いにしたのか。ていうか、オレ日本人だけど。こんなに仲良さげにしてるとこをマキちゃんに見られたくないんだけどな。
「さっき中国の女の子2人いたのよ。連れてきていい?」
「ああ、はい」
 いったい何がしたいんだ。東アジア人同士、仲良くしろってか。やってきた中国コンビは、デブ&ガリの、いくよくるよのようなペアだった。泣けてくる。
「パーティ終わったら4人で飲みに行こうよ。ねっ、Kポップスター」
「あ、え、ああ…」
答えに窮するオレだったが、おばちゃんも、チャイニーズ版いくよくるよも、えらい乗り気だ。
「それじゃ、後で声かけますんで」
 と、いったんトイレに逃げ、外の空気を吸って会場に戻ってきたら、もう撤収が始まっていた。マキちゃんの姿も見えない。逆にあのトリオはしっかりオレのカバンの横に座っている。そっと近づき、カバンを手に持ち、無言で外へ向かう。背後から3人がくっついてくる。ヤバイ。とっさに階段を二段飛ばしで駆け上がったオレは、そのまま後ろを振り返りもせずに駅までの道を突っ走った。電車に乗り込んですぐマキちゃんにラインを送った。
『今日の今日でいきなりやけど、今度二人で食事でもいかがですか?』
すぐ既読になった。さあOKなのか、はっきり断られるのかどっちだ!?
それから2週間、返事はまだない。日本人の女、ヒドすぎないか?
 

前の彼氏が忘れられない女性たち・元彼を忘れられない理由は

新宿御苑で花見をした吉村ちゃんと連絡がとれた。

思い切って食事に誘ってみたところ、OKの返事がもらえたのだ。40才目前の、相撲でいえば徳だわらに足がかかった状態だったオレだが、ここでようやく盛り返しに成功したわけだ。

今回の対面は、最初の4人での花見、そして2人きりでの花見につづき3度目となる。女性が個人的に2回も会いに来るなんて、その気がなければありえないことだろう(初回は個人的じゃないので除く)。

そろそろ何かしらのアクションを待っている状態だとも言える。だから決心した。食事中か、あるいはその後で、「付き合ってくれ」と告白しよう。

やや季節外れだが、料理はもつ鍋にした。気取らない雰囲気の店のほうが照れずに告白できると思ったからだ。

日曜夕方6時すぎ、待ち合わせにやや遅れてやってきた杏里ちゃんは、露出度低めのファッションだった。花見のときのショートパンツに比べ、なんとさみしいことよ。歩いて店へ向かう。
「お久しぶりですね、赤澤さん」
「あー、何回かメールしてたんやけどね」
「そうでしたっけ? すみません、いろいろ忙しくって…ふぁ〜」
 しゃべりながら彼女が大きなあくびをした。疲れてるんだろうか。飲めばフラフラになって、そのまま…

わりと高級なもつ鍋屋に到着し、向かい合って着席した。メニューを眺めながら杏里ちゃんが、大きな口を開ける。二度目のあくびだ。デート中に対面に座った女性があくびをする姿など、あまり記憶にない。

シンプルに考えれば〝退屈〞の現れということになるのだろうが、まだ会って10分ほどで退屈もクソもない。ということはこれ、〝安心〞を意味しているとも取れる。二度目のデートともなると甘えが出るのだろう。

本日はいつものように、ただ飲んで食ってサヨウナラするわけにはいかない。会話の中に、我々は大人の男女なんだよってことをほんのり匂わせ、関係を深めなければ。が、ほんのり匂わすような話術などあいにく持っていない。そんなデキる男なら39才で彼女ナシのわけがなかろう。だからストレートに尋ねてみた。
「最近は恋愛とかはどうなん?」
「え、恋愛ですか?」
「そうそう」
「ん〜、ないですね」
恋愛は、ない。まだ独り身のようだ。ま、彼氏がいればこんな誘いになんて乗ってこないだろうし。さてここで、これまでの俺なら
「それじゃ、俺とかどう?」
 なんてセリフをはき
「いやー、ちょっとないですね」
なんて返されてシュンとするのがお決まりのパターンだったわけだが、今日はそんなせっかちな問いかけはしない。なにせ、まだモツ鍋に火を通している途中なのだ。食べる前から意気消沈するなんてゴメンだ。いったん話題を変えよう。

ふぁ〜。杏里ちゃんの口から三度目のあくびが飛び出たのは、話題を変えてすぐのことだった。さらに、ヨガ合宿の体験談に耳をかたむけてくれるでもなく、引きつづき四度目のあくびが。なぜこんなに眠いのだ。早くベッドで横になりたいアピールか。

杏里、お前はそんなにまでオレを求めているのか!と、(自分に)好意的にとらえようとしたが、普通に考えれば退屈だからこそのあくびだと思われる。だんだんオレも不機嫌になってきたが、退屈されてしまってる以上、話題を変えるしかない。また苦手な恋愛トークにするか。
「連絡くれへんからてっきり彼氏できたのかと思ったわ」
と、杏里ちゃんが神妙な顔になった。
「私、前の彼氏が忘れられないんですよね」
「え、前の彼氏?」
「はい、2年前に別れたんですけど…」
長々と解説がつづいた。要約すると、最愛の彼氏がいたのだが、彼の海外赴任を機に疎遠となり、そのまま別れてしまったそうだ。さて、こんな話を聞いてどうすればいいのだろうか。そんな男のことなどオレが忘れさせてやる! 

と言えるほどのガッツは持ち合わせていない。むしろ、そんな話をしてる時点で脈はないのだとあきらめてしまうのが、39才独身彼女ナシの思考法というものだ。もし目の前の男と少しでも付き合う気があれば、こんな話など絶対しないはずなのだから。自分にダメ押しするかのように、問いかけてみた。
「もし今、カレが戻ってきてやり直したいって言われたら?」
「そんなの夢のまた夢ですよ」
 この回答に、気持ちがすっかり萎えた。萎えまくった。いったい彼女は、どういうスタンスでオレに会いにきているのだろう。同性の友だちとメシを食うぐらいの気安さとしか思えないじゃないか。異性としては絶対に見られていないぞ、これは。この夜、彼女のあくび回数は7回だった。

某結婚相談所のデータによると、20代女性とアラフォー男の結婚が、全体の46%もいるそうだ。勇気をもらった。そう、実は意外と20代の女のほうが、たいして人生を経験していないだけに、40男の包容力にコロッといってしまうのかもしれない。よし、まだチャンスはあるぞ。性犯罪者になるのはやめた!
さて、先月の叱咤激励コーナーで、「書ききれないことがもっとあるはず」との意見をもらったので、今回は日記風に細かく報告しようと思う。
7月24日(金)
勇気をもらった勢いを借りて、過去に知り合ったわりと美人で20代で、なおかつ携帯にアドレスが残っている女性たち4人に、いっせいにメールを送信した。軽い食事の誘いだ。驚いたことに、返事はまったくこなかった。もうメアドは消したほうがいいのだろうか。と、一瞬思ったが、ひょっとしたらの可能性もあるので、まだそのままにしておく。
7月25日(土)
 最初のほうで連載に登場した、入院中の父親の容態が芳しくないため、大阪の病院に見舞いにいくことに。先生が言う。
「今の段階で、延命治療をするかどうか決めておいてほしいのですが」
「延命? そんなのいりませんけど」
「いえ、あなたじゃなくお父さんに決めてほしいんです」
 ウチの父子関係は、世間一般と比べればかなり冷めている。むりやり生かしておく必要などないと思うのだが…。
 とりあえず父親のいる病室へ。
「なあ、延命治療いらんやろ?」「え」
「そんなんいらんな?」
「え、そんなこと言わんとやってくれよ」
 なんだよ、好き放題な人生を送ってきて、まだ息子に迷惑かける気か。こんな出来事を記したのは、ほかでもない。恋愛するにあたって、あるいは結婚するにあたっては、両者の家族観のようなものが一致していたほうがいいと思うからだ。家族観の不一致にからんだ違和感については、後日の出来事で記す。
8月1日(土)
 夏は女も出会いを求めているはずなので、性懲りもなく婚活パーティに参加することにした。20代から40代まで参加できる幅広いパーティだ。
 当日、開始より20分ほど早く現地に着いたため、さきに着席しておこうと、会場へ向かうエレベータに乗り込んだ。目的の階でトビラが開いた。1人のデブいおばちゃんが、手持ち無沙汰にしながら会場入口が開くのを待っている。掃除のおばちゃんか?
「あの…参加者の方ですか」
「はい」
 ニッコリ微笑んできた。こんなのが参加してるのかよ!エレベータから降りる気になれず、またそのまま階下へ。地上に出て空を見上げたときに、パーティに参加する意欲がふと消えた。悪いがキャンセルさせてもらおう。他は美人が来るかもしれないけれど、運命というのは出だしで決まるものだ。こんな幸先の悪い始まり方じゃ、展開は見えている。
8月2日(日)
 知人のバーベキューパーティに招かれ、1人のネイリストと知り合った。29才でそこそこ可愛い。名刺を差し出しながら彼女が言う。
「男性のネイルもやってますので、ぜひいらしてください!」
 オカマじゃあるまいし、ネイルなんぞやりたいわけがない。しかし個人的な連絡先を教えてくれない以上、店に行くしかないだろう。
8月4日(火)
 さっそくネイル店におじゃました。また会いたいがために、わざわざ爪を染めにきた熱意が伝われば、向こうも情にほだされるのではないか。
「あら、来てくださったんですね。嬉しいです!」
 ほらほら、効いてるぞ。おしゃべりしながら、爪を紺色に塗ってもらった。カレシはいないことを聞き出し、また一緒に飲もうと約束してラインを交換し、店を後にした。費用は5千円。しょうもないパーティに金を使うよりは、こっちのほうが何倍も有意義だ。
8月5日(水)
会社で上司に怒られた。
「なんだ、その爪は! 謝罪に行くとき、そんな指でいいと思ってるのか!」
ウチの会社は、頻繁に謝罪に訪れる機会があるので、フザけたことをするなというわけだ。仕方ない、帰りに落としにいこう。夜。またネイル店に。彼女は残念がりながらも、また元の爪に戻してくれた。費用は5千円だ。バカバカしい出費となってしまったが、ひとつ収穫があった。彼女が、友達を紹介したいと言うのだ。ネイリストの友人なら、そこそこオシャレで可愛いに違いない。
8月8日(土)
 ネイリストちゃんとその友人に会うため、渋谷の居酒屋へ。待っていたのは、ハリセンボンのガリガリに似た、ガイコツ顔の女だった。まったくノリ気がしないのに、ネイリストちゃんは執拗にプッシュしてくる。

「赤澤さんとお似合いだと思うんですけどねぇ」ふぅ。自分とはお似合いじゃないけれど、ガイコツとなら釣り合うと言っているのか。1万円も出して爪を青くしたり元に戻したりしてやったのに、その仕打ちは何なんだよ。
8月9日(日)
以前、出会いのためにコミュニケーション教室に通っていたことは報告したと思うが、そのときに連絡先を交換していた女性(可愛くない)からメールがあり、急きょ、一緒に飲むことになった。なんと、女友達が2人も来ているという。大慌てで現場の沖縄料理屋へ。そこにいたのは、
Aちゃん(連絡をくれた知り合い)
Bちゃん(ブサイク)
Cちゃん(わりと可愛い)
 の3人だ。自ずと狙いはCちゃんに絞られた。ところがこのCちゃん、オレが大学を出ているという、ただそれだけのことをとらえて、しつこく攻撃してくるのだ。
「赤澤さん、長期休暇とりたいって言いますけど、それは高学歴の驕りですね」
「え、別に高学歴でもないんやけど…」
「ワタシなんか専門出て資格とっても大変なんですよ。赤澤さんは高学歴だからそんなこと言える余裕があるんですよ」
「え、ああ、うん…」
なにか勘違いされている。オレの出た大学は早稲田とはいえ、学部はほとんど二部のようなもので、偏差値でいえば50そこそこ。普通の高校生なら誰でも入れるのだ。
しかしそんな代々木ゼミナール的な物差しを知らないCちゃんにしてみれば、学歴がハナにつくのだろう。訂正するのも虚しいので放っておいた。そもそも、いくら可愛いかろうと、そんなイジけたことを言い出す女に興味はない。Bちゃんは論外なので、以前からの知り合いAちゃんにターゲットを変更した。が、ここで先述の家族観にからむ問題が。彼女が毎年、家族で軽井沢に旅行に出かけるという話が出たときだ。
「家族でそんなとこ行って何すんの?」
「何って、別になにもしませんけど」
「そんなんおもしろい?」
「だって家族ですよ」
「え、家族なんかと一緒にいたくないでしょ」
「えーー、赤澤さん、そんな人なんですか?」
そこで父親の延命の話をしたところ、全員がドン引きしてしまった。
結局、彼女が欲しいというオレに対し、Cちゃんは「赤澤さんにはAちゃんがいいよ」と言い、そのAちゃんは「Bちゃんがお似合いだよ」と言い、Bちゃんは「Cちゃんとうまくいくよ」と、全員がタライ回しにして、飲み会はお開きとなった。こうしてオレの40代は始まった。いや、この八方塞がり状態では、なにも始まっていないとも言える。やはり性犯罪者への道しか開けていないのだろうか。